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どん底から這い上がるには?失業・大病・被災を経験した5人の最初の一歩

何もかもうまくいかない。
先が見えない。

そんなとき、「どうやって這い上がればいいのか」を知りたくて、このページにたどり着いた方もいると思います。

この記事では、人間力大學オンラインに登壇した講師のうち、実際にどん底を通ってきた5人が、事前対談で語った話を紹介します。

先に答え:どん底からの最初の一歩

5人の話を聞いていくと、最初の一歩は、思っていたより身近なものでした。

  • 小さく動く:大きな目標の前に、手の届く範囲の一つから動く
  • 受け止め直す:起きたことを「過去の結果」ではなく「未来に必要なこと」と受け止め直す
  • 人とつながる:一人で抱えず、助けてもらう。誰かを応援する
どん底からの3つの一歩(小さく動く・受け止め直す・人とつながる)

ここからは、5人の話を一人ずつ見ていきます。

1. 家の中の「捨てる」から始めた

1入江慎也さん元お笑い芸人/清掃会社「株式会社ピカピカ」代表取締役

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(2021年4月の人間力大學オンライン事前対談より)

2019年、入江さんは自身が起こした騒動をきっかけに、所属していた吉本興業との契約を解消されます。

テレビをつければ毎日、自分のニュースが流れている。
この先どうすればいいのか、まったく見えなかったと振り返っています。

家にこもって2か月ほどたったころ、入江さんは「家にいても前に進まない」と考えます。
そこで、家の中でできることとして断捨離を始めました。

芸人時代に使っていたフリップや小道具、衣装を捨てていくうちに、気持ちが少しすっきりした。
前に進めるかもしれない、と思えたそうです。

そのときに思い出したのが、昔、ゴミ拾いが好きだったことでした。
清掃の仕事が向いているかもしれない。そう考えて、おそうじ本舗で1年間アルバイトをし、2020年7月に株式会社ピカピカを設立しています。

アルバイト時代、先輩に清掃は楽しいかと聞いたことがあるそうです。
答えは、楽しいわけがない、やりたくてこの仕事に就いたわけではない、というものでした。

そのとき入江さんは、好きなことで食べていた芸人時代の自分がどれだけ幸せだったかに、初めて気づいたと話しています。

この話のポイント

先が見えないときは、先を考えようとするほど動けなくなります。
入江さんの一歩目は、手の届く範囲の物を手放すことでした。

2. 「過去の結果」ではなく「未来に必要なこと」と受け止めた

2白駒妃登美さん株式会社ことほぎ 代表取締役/元・日本航空 国際線客室乗務員

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(2021年4月の人間力大學オンライン事前対談より)

白駒さんは、歴史上の人物の生き方を伝える講演や執筆をしている方です。

白駒さんは大きな病気を経験しています。
主治医から助からないと告げられたとき、まだ幼い2人の子どもを残していかなければならないのかと、自分を責め続けたそうです。

それまでの白駒さんは、自分に起きることはすべて、過去の自分の生き方の結果だと考えていました。

ちょうどそのころ、歴史の本を書く機会があり、病床で改めて歴史をひもといていきます。
そこで白駒さんは、受け止め方が変わったと話しています。
今起きていることは過去の結果ではなく、未来に必要なことが起きているのだ、と。

対談では、幕末の志士・高杉晋作の話も紹介されました。
追い詰められた高杉晋作は、どんな状況でも「困った」という言葉を口にしないと決めていた、という逸話です。

状況がどれだけ厳しくても、本人が困ったと思わなければ、それは窮地ではない。
白駒さんは、そんな趣旨で語っています。

この話のポイント

起きた出来事そのものは変えられません。
けれど、その出来事をどう受け止めるかは、自分で選び直せます。

3. 人を応援していたら、応援される側になった

3YURI(結梨嘉望)さん株式会社Lily’s 代表取締役/ママを中心とした女性のコミュニティを運営

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(2024年9月の人間力大學オンライン事前対談より)

公式のプロフィールによると、YURIさんは夫を突然亡くし、3人の子どもと1,400万円の借金を抱えるシングルマザーになりました。

対談では、夫が健在だった専業主婦のころの話もしています。
当時のYURIさんは、自分には価値がないと誰よりも思っていたそうです。

毎月受け取る生活費はレシートで1円単位まで管理し、余ったお金は封筒に入れて返していました。

月に1回の美容室が夢だったんですよ── YURIさん(専業主婦だったころを振り返って)

転機の一つは、音声SNSのClubhouseでした。
お金はないけれど時間はある。そこでYURIさんは、顔も知らない大学生のクラウドファンディングを応援するなど、人の応援を続けます。

すると、出会った人たちから声をかけられます。
あなたは人を応援している場合ではない、あなたが応援される側になるべきだ、と。
そこから今度は、YURIさんが応援される側になっていきました。

YURIさんはこれを「傘地蔵理論」と呼んでいます。
昔話の傘地蔵のように、自分にできることを先に差し出していたら、それが大きくなって返ってきた、という意味です。

この話のポイント

自分に差し出せるものが何もないように思えるときでも、誰かを応援することはできます。

人間力大學オンラインでは、こうした講師が登壇し、事前対談の続きを講演の本編で話しています。会員は過去の講演動画も見られます。
→ 人間力大學オンラインを見てみる

4. 「助けられた」と素直に言えた

4本谷一知さん「もとやスーパー」経営(石川県輪島市町野町)

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(2026年5月の人間力大學オンライン事前対談より)

本谷さんが経営するのは、80年以上続く地域のスーパーです。
人口2,000人ほどの町で、唯一のスーパーでもあります。
本谷さんは対談で、この店を町の「最後のインフラなんですよ」と表現しています。

令和6年の能登半島地震、そして数か月後の豪雨で、店は大きな被害を受けました。

地震の当日、本谷さんは、食べるものがない人たちに店の商品を持っていってもらったといいます。

豪雨では、車9台が流され、レジも金庫も通帳も流されました。
店には泥が30センチ積もったそうです。

それでも本谷さんは、店を再開する道を選びました。
全国に呼びかけると、2か月で2,000人が駆けつけてくれた。
九州や北海道からも大工さんが来て、黙々と仮設の店舗を建ててくれたそうです。

周りからすごいと言われるたびに、本谷さんはこう答えています。

日本人の優しさに助けられてただそれだけなんです── 本谷一知さん

震災の前の本谷さんは、店を100店舗にすると考える野心家だったそうです。
助けられた経験を経て、今はどうやって人に貢献するか、恩を送るか、それだけを考えていると話しています。

この話のポイント

どん底では、自分の力だけで立ち上がろうとしなくていいのだと思います。
助けてほしいと声を上げること、助けてもらったと認めることも、立ち上がる力の一つです。

5. 信じてくれる人の言葉を支えにした

5DAIさんミュージシャン(大阪府出身)

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(2025年12月の人間力大學オンライン事前対談より)

DAIさんは、中学生のときに大阪城ホールのステージに立つ夢を持ちました。
そして2013年4月、レーベルにも事務所にも所属しない形で、大阪城ホールでの単独公演に7,000人を集めています。

大阪城ホールを目指していたころ、DAIさんはアトピーで体がぼろぼろになり、病院のベッドで寝たきりの状態だったと話しています。

アルバイト先の社長は、見舞いに通うたびに本を置いていってくれました。
けれど体がつらくて、ほとんど読めなかった。

その中で唯一読めた1冊に、大嶋啓介のことが書かれていました。
入院生活の中で希望になったのは、大嶋の「夢を叶えられない人なんて、可能性のない人なんていないんだよ」という言葉だったといいます。

退院後、音楽業界の人たちからは、大阪城ホールなんて「100%無理だって言われてました」とDAIさんは振り返ります。
それでも、出会った先輩たちが「絶対に行ける」と背中を押してくれた。
そのおかげで、自分を信じることができたそうです。

この話のポイント

一人で信じきれないときは、信じてくれる人の言葉を借りてもいい。
DAIさんの話は、そう教えてくれます。

今日からできる、どん底から抜け出すための3つの一歩

5人の話から、今日からできることを3つにまとめます。どれも小さなことです。

  1. 手の届く範囲を一つ片づける:引き出し一つ、机の上だけでも構いません。入江さんのように、手放すことで気持ちが少し軽くなることがあります
  2. 起きたことを書き出して、「これが未来に必要だったとしたら」と考えてみる:答えが出なくても大丈夫です。白駒さんのように、受け止め方を選び直すきっかけになるかもしれません
  3. 誰か一人に連絡する:助けてほしいと伝える相手でも、応援したい相手でも構いません。本谷さんやYURIさんの話のように、次の一歩のきっかけは、人とのつながりの中にありました

講師の話をもっと聞きたい方へ

今回紹介した5人は、いずれも人間力大學オンラインに登壇した講師です。

人間力大學オンラインでは、さまざまな分野の講師が、生き方や人との関わり方について講演しています。
事前対談で話しきれなかった体験や考え方は、講演の本編で詳しく語られています。

人間力大學オンラインの講師と日程を見る

つらい気持ちが続くときは、ひとりで抱えずに誰かに話してください。
電話やSNSで相談できる窓口の一覧 → まもろうよこころ(厚生労働省)

この記事は、人間力大學オンラインの事前対談(YouTube「人間力大學」)で講師の皆さんが話した内容をもとに、人間力大學 運営チームがまとめたものです。