『選手が教えてくれた

人が持つ無限の可能性②』

可能性を伸ばす背中の押し方

大嶋啓介

いや～、ムネくん、これね、本当にね、もう矢野さんも、あえて本番に取っていただいているので。もうね、それすっごく面白いんですよ！その2軍のときに、監督が選手たちの可能性を伸ばすためだけに。

ムネ

はい。

大嶋啓介

やられてきたことが、ちょっとぶっ飛んでるので。

ムネ

えぇぇぇ！

大嶋啓介

常識では考えられないような、そういう背中の押し方…。だからこそ、今の青柳選手や、その当時2軍の選手たちが1軍で活躍されるようになった人たちが多くて。

ムネ

へぇぇぇ

大嶋啓介

やっぱり可能性を伸ばす監督の背中の押し方を。これはちょっと本番にちょっと取っておいてもらいたいなと思うんですけど。僕がすごく思うのは、矢野さんがなぜそういうふうに可能性を信じられるのかっていうのは…

ムネ

はい。

大嶋啓介

矢野さんの僕は経験されてきたっていうか。矢野さん自身がやっぱり高校時代とか特にスーパースターの選手じゃなかったっていうか。矢野さん自身がすごく苦労とか何て言ったらいいのか…なかなか芽が出なかったりとかっていうことの中でっていうのがすごくあるなと思うので。矢野さん、そこの…僕、喋っちゃったんですけど。

ムネ

アハハ！

矢野燿大

いえいえ。はい！もちろんその部分も、はい。当日話させていただきたいなと思います。

大嶋啓介

全部、当日なってしまいますね(笑)

矢野燿大

今、喋っていいですか？(笑)

大嶋啓介

少し、ちらっと。はい。話してもらってもいいですか！

遅咲きの選手時代

矢野燿大

ちらっとですか！はい。そうですね。僕は、本当に…まさか僕がプロ野球選手になれるって思ったことはなくて。

ムネ

え！

矢野燿大

だから、コツコツやることは得意だったんですけど。

ムネ

はい、はい。

矢野燿大

はい。コツコツやってると夢が近づいてきたっていうところが、プロになれたところまで。はい。そしてプロになってからも、僕レギュラーになるのに、7年8年かかってるんで、8年9年かかってるんで。もう遅咲きなんですよね。

ムネ

うん。

矢野燿大

それも、トレードに出されてとか。その…中日の7年間も、もうプロとは言えないような、情けないマインドで野球をやってたっていうあたりも。何か皆さんにお話しさせてもらえるかなと思うので。大嶋さんが言ってくださったように、そういう自分がいたり、そういう自分だったからこそ、選手の可能性を信じられるっていうのは、僕的にはありがたい経験というか。本当に有名でね、いろんなとこから誘われるような選手では全くなかったんで。そういうのは本当に良かったなと。可能性を信じれるような、うまくいかない出来事がそうさせてくれました。

ムネ

しびれますね。

大嶋啓介

もう、その、ムネ、本当そうなの。矢野さんはその遅咲きって言われましたけど。その30になってからが、すごく本当にすごい活躍をされたのは、30代からなので。日本代表選手だったり、あと、なんでしたっけ、セ・リーグとパ・リーグの…

矢野燿大

交流戦ですか？

大嶋啓介

そう！オールスター！それに出られたりですとか。それって本当にプロ野球の中でも注目を浴びる選手になれたっていうのはすごい遅咲きからなので。活躍されていくのが。だからこそ、何かそういう矢野さんが言われたように、選手たちの可能性を信じられるっていうか、なんか「お前の可能性そんなもんじゃないぞ」っていうか。「まだまだこっからやぞっ」ていうふうに、それをすごく見てあげられるっていうのは、すごくあるなと本当に僕もそう思いますね。

信じる気持ちの表現の仕方

ムネ

いや、すごいですね。その矢野さんの経験があったからこそ、選手には無限の可能性があるっていうふうに信じられたと思うんですけど。その上で、信じていることを、何か表現していったりとか、伝えていったりとか。ご自身で背中を見せていったと思うんですよ、監督時代。その時って、矢野さんはちなみにどこからスタートしたんですか？どういった活動したとか、どういった声掛けをしたとか。

矢野燿大

行動を認めるっていうか。

ムネ

はい、はい。

矢野燿大

結果じゃなくて、行動を認めるっていうことは、もうとことんやったつもりですね。僕らの頃はね、失敗したら、とがめられて。よくない結果だと、「ダメだ」って言われたんで。

ムネ

はい、はい、はい。

矢野燿大

その過程でね、なんか勇気奪われるというか。やっぱり前に進めない自分がそのいろいろな経験があって。だから僕が監督になったときは…あ～喋っちゃう！(笑)

ムネ

ハハハ！