お母さん向けにその講座をやらせていただいていたときに、講座が終わった後、講座の最中は全然なんかすごいおとなしい方だったんですけど。講座が終わった後に突然、「もう解散です」って感じだったときに、僕のとこに、タッタッタってあるお母さんがやってきて。すごいあの、お子さんの悩みを、ものすごく…「もう終わりです」って言ってるのに、15分ぐらいうわーって話をしてくれたんですね。「こんなこともできなくて、これが駄目で、こういうふうにしたら、ここでもこんなことをやっていてもうまくいかなくて、私どうしたらいいんでしょうか」みたいな感じで、すごいうわーって言われて。僕はそのあとに、あの時間もなかったこともあるんですけど、一言だけ、「お母さん、それだけ娘さんのことをずっと大事に思われてたってことなんですね」っていうふうに返したら、お母さん号泣されて、「もう今ので全てがわかりました」って言って帰られたんですけど。

ああ～！

わかりますか？これ、物の見方が変わる瞬間っていうか。寄り添った形で、この見方が変わってくっていうのはこういうような、例えばですけどね。流れなんですよね。

なるほど。

見ている視点が違うんですよね。お母さんは、この子どものことに一生懸命で自分が子どもを愛してるってことに気づいてないんですね。

うん、うん、うん。

だからもう「あれもやって、これやって」って形で、どんどんいろんな方法を変えてくんですけど。すごく大事な根幹ってのは、お母さんがお子さんのことを愛していて、そのことが伝わってるかどうかが一番重要だなって僕は思ったんで。そういう感じで返したんですよね。

なるほどね～

でも、これで見方が変わったんですよね。見ているところが変わったんですよ。

うん。

「このままの私で大丈夫なんだ」っていうふうに思われて、その方はだからそれ、今まではすごく過剰にいろいろやりすぎてたんで、その後ちょっと見守れるようになったっていうふうに、その後、連絡をもらったんですけどね。

なるほど～

そんな感じです、例えばですけど。

いやだから、大嶋さんの講演とはまた違った衝撃が、矢部さんの一言で。

そうなんです。僕は僕の何かこういう冷静な淡々とした感じの中に、インパクトを残すやり方をいろいろと今まで研究してきたというか。

なるほどね～

それで言うと僕もあれですよ。子どもがなかなかご飯を食べなくて悩んでたんですよ。そのとき矢部さんに相談したら、「そもそもご飯食べれなきゃ駄目なの？お腹空いたら勝手に食べるんじゃない？」って矢部さんに言われたんです。僕の中で結構な衝撃で。ご飯出されたご飯はちゃんと食べるべきものだし、子どもはちゃんと食べないとダメだと思ってたんですね、僕の中で。だから矢部さんのところに行って、相談したときに「そもそもそうなのかな～」って言ってくれたのは僕の中、まあまあデカいインパクトで。

(笑)

そっか、全く問題ないっていうか、空いたら食べるし。

そうそう。

「別に、死なないから大丈夫」って思えるようになると。すごくそこに悩まなくなったんすよ、本当に。

アハハ！

それまでは、食べさせ方とかめっちゃ悩んでたんですよ。「何したら食べるかな？」とか、「なんか、好きなものばっか食べてちゃダメだよな」って思ったけど、「生きてるからいいか」って思えるようになると、全然なんか基準が変わるというか。それは矢部さんの静かな衝撃ってのはすごい感じました(笑)

(笑)そんな感じです。